クンダリニー

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「クンダリニー」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2013年4月12日 (金) 07:03 UTC、
URL:http://ja.wikipedia.org



クンダリニー(クンダリーニ、Kundalini, कुण्डलिनी, kuṇḍalinī)
クンダリニーは、人体内に存在する根源的生命エネルギー。
宇宙に遍満する根源的エネルギーであるプラーナの人体内における名称であり、シャクティとも呼ばれる。
クンダリニー・ヨーガや内丹術などにより覚醒させられると神秘体験をもたらし、完全に覚醒すると解脱に至ることができるとされているが、覚醒技法の失敗や日常生活におけるアクシデントなどにより準備が整わない形で覚醒が生じると、クンダリニー症候群と呼ばれる様々な快・不快の症状をもたらす。


語源
”Kundalini”(クンダリニー)は、サンスクリットで「螺旋を有するもの」を意味する”kundalin”(クンダリヌ)の女性形主格である。
”kundalin”は、「螺旋」「コイル」「巻き毛」「環」などを意味する”kundala”(クンダラ)から派生している。
この”kundala”と、「焼く」「燃える」を意味する”kund”(クンド)、「皿」「穴」を意味する”kunda”(カンダ)が、”Kundalini”の語根とされている。


略説
クンダリニーは、普段は尾てい骨付近の第1のチャクラ・ムーラーダーラに眠っているという説明が一般的であるが、平凡な誰しもが自分でも気づかないほどの穏やかなレベルで覚醒しているというような見解もある。
伝統的な考え方におけるクンダリニー覚醒は、シヴァ神と離れ離れになり3回半とぐろを巻いた蛇としてムーラーダーラに眠っているシャクティ女神が目覚め上昇し、頭頂部上方のサハスラーラに鎮座するシヴァ神と再結合を果たすといった描かれ方がなされる。
なお、クンダリニーを象徴化したものとして、密教の軍荼利明王がある。

クンダリニーは、日本のトランスパーソナル心理学・精神医学者の巻口勇一郎によれば、受精後の肉体の形成にはじまり、人間を終生にわたり成熟・進化させる究極の力であるという。
また、フランスのエミール・デュルケームによれば、あらゆる種類の神々の原料であるという。
また、グルジェフの著作『ベルゼバブの孫への話』の中に神話的な人類創生の話が出てくるが、その中にクンダリニーが人間の尾てい骨のあたりに取り付けられた経緯が語られている。
人間が地球上に存在する目的を知られることがないように、安全装置として取り付けたということである。

現実にはヨーガの実践や宗教の各種修行によって穏やかに活性化し始めると、生涯をかけ各チャクラが徐々に開発されていくこととなる。
クンダリニー・ヨーガあるいは瞑想などによりクンダリニーが上昇し、それによりサハスラーラが押し開けられればクンダリニー覚醒となる。
巻口によれば、サハスラーラが押し開けられるその際に「パチ、シュワ」「コン」という録音可能なほどの音が鳴ることがあるという。
サハスラーラを完全開放させることになればその人物は解脱に至るが、今世で解脱できる魂は極一部といわれている。

なお、一度クンダリニーが目覚めるとそれを抑圧する行為は薬物以外による方法であっても死に至るという意見がある一方で、抑圧に半ば成功した事例もあり、覚醒が本格化すると永続的で後戻り不能という意見がある。

クンダリニーのシンボル クンダリニーを象徴化した絵

各種覚醒方法
クンダリニー・ヨーガとして、呼吸法を重視するもの、ムーラバンダ (英語: Mula Bandha)と呼ばれる肛門の締め上げとクンバカ (英語: Kumbhaka)(止息)を重視するもの、尾てい骨に衝撃を加えるものなどがある。
ヨーガ指導者の成瀬雅春は、準備段階を経ることを前提に、ムーラバンダとクンバカを主体とする「シャクティチャーラニー・ムドラー」こそが、最も安全・確実な覚醒方法だと思われると述べており、自著『クンダリニー・ヨーガ』においてその手順を公開している。
なお、身体の一部に衝撃を加えるものの場合比較的簡単に覚醒してしまうが、安全に覚醒できる可能性は極めて低く、大抵の場合は後述のクンダリニー症候群に陥ってしまうとされる。

瞑想の熟練者の場合、瞑想中に突然覚醒することがあるが、これもやはりクンダリニー・ヨーガ同様クンダリニー症候群に陥る可能性がある。ゴーピ・クリシュナの体験などがこれに該当する。

クンダリニー・ヨーガに相似するものとしては、中国発祥の内丹術などがある。また、グル等が弟子に対し直接手を触れるなどして高い霊性の受け渡しを行うシャクティーパットやクンダリニーレイキ等、他者の力を呼び水とする方法もある。
性欲を昇華させたものがクンダリニーとなるため、覚醒法全般において梵行(性的な事柄を避ける)修行が重要となる。

◆ナーディーとの関係
体内(霊体)にあると言われるナーディー (英語: Nadi (yoga))(気道)の中でも代表的なものは、動的で男性的性質のピンガラー・ナーディー(別名・太陽の回路)、静的で女性的性質のイダー・ナーディー(別名・月の回路)、そして身体の中央を貫いており、調和をもたらすスシュムナー・ナーディーの3つがあり、ピンガラー・ナーディーとイダー・ナーディーは、スシュムナー・ナーディーを4回交差している。
ピンガラー・ナーディーとイダー・ナーディーの調和のとれた活性と浄化という条件の下、スシュムナー・ナーディー内をクンダリニーが上昇した結果訪れるサマーディに入定することが、サマーディより出定後も安全に高い霊性を維持していくための条件となる。

◆グランティ(結節)
ムーラーダーラとサハスラーラを結ぶ気道であるスシュムナー・ナーディー内の3箇所に、クンダリニー上昇の障壁となるグランティと呼ばれる結節が存在する。
それゆえ、それらを破壊してはじめて、安全にクンダリニーが覚醒される下地が出来上がる。
3つの結節は、それぞれブラフマー結節、ヴィシュヌ結節、ルドラ(シヴァ)結節と呼称される。
成瀬雅春は自著『クンダリニー・ヨーガ』において、ブラフマー結節はムーラーダーラと仙骨叢のスワーディシュターナ・チャクラの間、ヴィシュヌ結節は心臓部のアナーハタ・チャクラと咽頭部のヴィシュッダ・チャクラの間、ルドラ結節は眉間部のアージュナー・チャクラと頭頂部のサハスラーラの間にある、という前提で破壊方法について述べている。

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